思い重ねて包むは月光
「「ボクが守るんだい、つららを」って言ったけどなんだかちゃんと伝わらなかった」
「いやいやお前はまだガキだったからいいだろ」
「よくないよ!」
「オレなんざその手の台詞をもう何度も伝えてる、なのによぉ・・・」
「はっきり言わないと伝わらないんだよ・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「な、なんだよ」
「そもそもおまえが反抗期なんてもんに入るから」
「そのせいでボクの夢も忘れてさ」
「しょうがないだろ!っていうかなんだこれ、夢?それともどっかの妖怪の罠か!」
「いつもの脳内会議だろ」
「なんで子供の頃のボクまでいるんだよ」
「そらこの頃からあいつに惚れてたからだろ」
「まあね!聞かなくても自分のことだからわかっちゃいたけどさ」
「・・・・・」
「・・・・・」
「「「はぁ・・・」」」
「「「なんでつららはあんなに鈍いんだろう」」」