「雪の一片」

























ひらひらと、空から白い花が舞う。

暗かった闇をほのかに照らす色。

「・・・・氷麗」

「まぁ、リクオ様!こんなところでどうされたんですか?」

腕の中にふわりと舞い降りる雪女。

ああ、やっぱり、これはここにあるのが一番だ。

「・・・・旦那を放って里帰りしていた薄情な女を迎えにな」

そう言えば、おみやげもあるんですよと、心地いい声でくすくすと笑う。


イトシイイトシイ、雪女。

「おまえが戻ってくるのが一番の土産だ」